2023年 年頭のご挨拶

 - 会社からのお知らせ

謹んで新年のお慶びを申し上げます

旧年中は皆様より格別なるご支援とご厚誼を賜り心より御礼申し上げます

2023年の年頭にあたり、代表取締役 千歳紘史よりご挨拶申し上げます

仲よき事は美しき哉(武者小路実篤)

おかげさまで、ネクスキャットは4期目を迎えようとしています。
ネクスキャットの強さの根源は、武者小路実篤の「仲良き事は美しき哉」という一文に尽きます。
当社は「仲良き事」を磨き込んでいく年にしてまいります。

なぜ、仲が良いことが強さになるのか

前提として、経営が最もフォーカスすべきは希少資源です。希少な資源をどう有効活用するかが、企業経営の鍵です。

モノは溢れている、お金も溢れている、情報も溢れている、人だけが減っている。

人こそが、今の日本においては最も希少な資源です。昔から企業は人と言いますが、その人の重要性が過去と比較して相対的に高まっているからこそ、経営として人にフォーカスをあてるべきであり、文化に重きを置いた経営が今後重要になっていきます。

人を大切にする方法論は千差万別ですが、その中でなぜ当社は「仲が良いこと」を大事にするのでしょうか。それは単に「楽しいから」というような話ではなく、仲良きことが従業員の幸せを作り、また企業の強さにもつながると信じているからです。

そう考える背景として、4つのお話をさせていただきます。

1.アラブの石油王が一番楽しいと感じている事

金銭的に十分な彼らに「何が一番楽しいか?」と問うと、「友人と飲みながら雑談しているときだ。」と言います。

お金で手に入るもの、解決できる問題は確かに大きいけれど、少なくとも僕らが「最も」楽しめるものは、金銭とは関係のないところにあります。誰かとの関係性は、人が幸せになる上では重要です。そんなソーシャルキャピタルの基盤としてのネクスキャットでありたいと考えます。

何かあったら全力で助けてくれるような仲間を作る。いざという危機の状態になったときに、本当に裏切らずに助けてくれることを知る。そんな絆を作る。そうした関係性こそが「幸せに働く。そしてみんなをずっと幸せにする」の根本です。

2.心理的安全性とクリエイティビティ

クリエイティブであるためには心理的安全性が必要です。なぜか。
それは「クリエイティブは個から生まれるから」です。組織によってクリエイティビティが増幅されることはあっても、組織がクリエイティブを生むわけではありません。生み出すのは必ず、個です。
その個を抑圧しないために必要なのが心理的安全性です。そして対局にあるのが同調圧力。だからこそネクスキャットは心理的安全性を大切にし、同調圧力を嫌います。

では、心理的安全性を生み出す「仲の良さ」とは何か。それは決して「何でも皆であたたかく」ということではありません。それは逆に、場の空気を読んで人が黙らなければいけなくなる、同調圧力につながります。そうではなくて、何かよくわからないことをやっていても、許容して放っておける信頼関係。これが必要です。
そんな関係性がクリエイティビティを育みます。

3.SECIモデル

SECIモデルとは、野中郁次郎という経営学者が唱えているナレッジマネジメントのモデルです。詳しいことはここでは割愛しますが、誤解を恐れずに一言でいうと、「暗黙知がとても重要である!」ということです。
僕らが言語化しきれていないものが暗黙知、ドキュメント等の形でアウトプットできているものが形式知だとすると、暗黙知のほうが圧倒的に多いのです。形式化できるものは氷山の一角です。だから、暗黙知を共有しあえる組織が強いということになります。

暗黙知は個の中に眠っているものなのでそう簡単に共有できるものではなく、関係性、環境などが揃っていないとなかなか共有し得ません。だからこそ、仲良く普段から色んなことを話せる関係性から、少しずつお互いの暗黙知を滲み出させ、見えている世界を共通化していくことが必要です。

4.文化は人から成る

会社の文化が変わるのは、人が入れ替わるときです。文化は人が作り、人がつないでいくものなので、人が入れ替わると文化が変わってしまいます。
文化を大切にするネクスキャットは、人の入れ替わりが極力少ないほうがいいと考えます。そのためには、何をやるかではなく、誰とやるかでつながり、外部環境が変わったり、事業が変わったりしても、仲良く楽しくクリエイティビティを発揮できる組織であったほういい。

そうすれば、人の入れ替わりは少なくなり、文化は時間とともに強固なものになります。

2023年も「仲よき事」を大切にし、全社員の幸せに向きあう一年にしてまいります。
皆様におかれましては、本年も旧に倍するご指導ご鞭撻を賜りますようどうぞ宜しくお願い申し上げます。